筋肉をつけたいならウェイトトレーニングを始めよう!
強い負荷をかけて破壊した筋肉(筋繊維)が修復される過程で筋肉は大きくなっていくからです。
その強い負荷をかける代表的な運動がウェイトトレーニングです。
ウェイトトレーニングとは、ダンベル、バーベル、マシン又は自身の体重など
「重し」を利用して筋肉に負荷をかける筋力トレーニングです。
簡単に言えば、重たい物をただひたすら持ち上げるだけ。
重たい物を持ち上げるというのは実にシンプルで原始的な動作ですが
これに優るものはなく、ボディビルダーもウェイトトレーニングで筋肉を増やします。
重たい物を持ち上げるという動作自体は原始的でも、どういう持ち上げ方をすれば
鍛えたい筋肉に負荷がかかるのか、重さはどの位がいいか、何回持ち上げればいいのかなど
その理論は確立されており、現在最も筋肉増強に有効とされるトレーニングです。
また鍛えられない筋肉はないと言っていいほど種目が多いので
自分の肉体を自由自在に作り変えることができます。
腕立て伏せなど自身の体を「重し」にして行うのもウェイトトレーニングですが
自身の体だけでは「体重」で負荷の強弱が変わってしまうので筋肉をつけるのに適しません。
自身の体を利用する場合も「重し」を使って強い負荷をかけられるように調節する必要があります。
また筋力が不足していたり体重が重過ぎたりすると行えない場合があります。
ダンベル、バーベル、マシンなら自身の筋力に合わせたウェイトトレーニングが可能です。
ちなみに筋肉に強い負荷をかける方法にチューブトレーニングがあります。
チューブトレーニングとは、ゴムの「伸縮」を利用して筋肉に負荷をかける筋力トレーニングですが
チューブは強い負荷になるほど動作が不安定なり鍛えたい筋肉に負荷がかかりにくくなります。
またウェイトトレーニングと比べて細かく負荷を調節できません。
したがってウェイト+αとして補助的に使用することはあってもメインに使用することありません。
筋肉をつけることが目的ならウェイトトレーニングを行いましょう。
ウェイトトレーニング器具(ダンベル・バーベル・マシン)の選び方
項目 | ダンベル | バーベル | マシン |
---|---|---|---|
筋肉増強(筋肉量の増加) | ◎ | ◎ | ◎ |
最大筋力(筋力の向上) | ◎ | ◎ | ◎ |
筋持久力(筋収縮時間の向上) | ◎ | ◎ | ◎ |
バリエーション(種目の多さ) | ◎ | ○ | ○ |
効率(一種目で鍛えられる筋肉の数) | ○ | ◎ | ○ |
安全性(怪我をする可能性が低い) | ○ | △ | ◎ |
実用性(スポーツ競技の補強など) | ○ | ◎ | ○ |
スタビライザー(補助筋の使用率) | ◎ | ○ | △ |
難易度(動作の行いやすさ) | ○ | ○ | ◎ |
お手軽度(サイズや補助の有無) | ◎ | △ | △ |
価格(最低限の周辺器具を含む) | ◎ | ○ | △ |
ダンベルのメリット |
---|
サイズが小さく場所をとらないため自宅でのウェイトトレーニングに最適 |
小回りが利くので上半身の筋肉をピンポイントに鍛えられる |
価格が安くトレーニング効果も十分なのでローリスクハイリターンが可能 |
バーベルのメリット |
一種目で多くの筋肉に負荷をかけられるので全身を効率よく鍛えたい人に最適 |
ダンベル以上の高重量が扱えるため下半身の筋肉に強い負荷をかけられる |
全身の反動を使えるのでポーツ競技の補強など実用性の高いトレーニングが可能 |
マシンのメリット |
高い技術を必要としないので筋トレ初心者に最適(一部種目を除く) |
フリーウェイト(ダンベル・バーベル)のような落下の危険がなく極めて安全性が高い |
ダンベルのデメリット |
---|
高重量になるほど取り回しが悪くなり下半身の筋肉に強い負荷をかけにくい |
高重量になるほど動作が不安定になりやすいため最低限の技術は必要 |
ダンベルだけで全身の筋肉を鍛えるなら多くの種目を行わなければならず時間がかかる |
バーベルのデメリット |
ベンチプレスなど危険性の高い種目は補助者や補助器具が必須 |
小回りが利かないので上半身の筋肉をピンポイントに鍛える事が難しい |
マシンのデメリット |
本格的に鍛えるならジム向けのウェイトトレーニングマシンが必須 |
動作の軌道が固定されるマシンは鍛えたい筋肉に十分な負荷をかけられない可能性がある |
ケーブルマシンは鍛えたい筋肉に効かせるフォームを習得する必要がある |
【解説】
ダンベルの最大のメリットは何と言ってもその大きさです。
バーベルやマシンと比べて圧倒的に小さく自宅に置いても邪魔になることはありません。
小回りが利くので胸、肩、腕などをピンポイントで鍛えられる種目も多いです。
またフラットベンチを一つ追加するだけでほぼすべてのダンベル種目が行えるのも魅力です。
自宅で気軽にウェイトトレーニングを行いたい人や部分的に筋肉をつけたい人に最適です。
ダンベルのデメリットはその小ささゆえに高重量にしにくいことです。
脚に筋肉をつける場合はかなり重たくする必要があり特に男性には物足りないかもしれません。
また高重量にしようと無理にプレート(重し)をたくさん付けると
種目によっては小回りが利かなくなり関節の可動域が狭くなる事があります。
関節の可動域が狭くなると鍛えたい筋肉に負荷がかかりにくくなるので注意が必要です。
バーベルの最大のメリットは一種目で多くの筋肉に負荷をかけられることです。
基本的にバーベルは両手でバーを持ち種目を行いますので体の左右の筋肉を一度に鍛えられます。
ダンベルの場合は両手に持つと種目によってはプレート同士がぶつかってしまい
関節の可動域が狭くなるので、元々両手で行う種目を除きお勧めできません。
またバーベルは高重量トレーニングも難なく行えるのでスクワットやデッドリフトなどの
全身運動で一度に多くの筋肉に強い負荷をかけることができます。
ボディビルダーのように全身に筋肉をつけたい人や運動時間を短くしたい人に最適です。
バーベルのデメリットは補助者や補助器具が必須になることです。
ベンチプレスなどのバーを顔や頭上付近に持ち上げる種目で万が一落としてしまうと
バーが喉元や顔面、頭に直撃してしまう可能性があります。
バーベルは高重量で行うので重大な事故に繋がりやすく、喉元に落ちると窒息してしまうことも((;゚Д゚))
ただ補助者や補助器具は安心して筋肉に限界まで負荷をかけられるメリットにもなります。
マシンの最大のメリットは極めて高い安全性です。
フリーウェイトのような落下の危険がなく安心して筋肉に限界まで負荷をかけることができます。
そのためフリーウェイトを行った後に筋肉を追い込む目的で使用される方が多いです。
筋トレ初心者や安全に筋肉を限界まで追い込みたい人に最適です。
マシンのデメリットは必然的にジム通いが必須になることです。
非常に高価ですしマシンの大きさを考えるととてもじゃないけど自宅に置けません。
またマシントレーニングはスタビライザー(補助筋)をあまり使いません。
スタビライザーとは動作の姿勢を保つ為に使う筋肉ですが
この筋肉が鍛えられていないと主動筋(主に使われる筋肉)とのバランスが悪くなり
補助筋を痛めやすくなる、すなわちスポーツ等で怪我をしやすい体になってしまいます。
ウェイトトレーニングマシンだけでは筋肉をつけて怪我をしにくい体を作ることはできません。
以上が各トレーニング器具の主要な特徴、メリット、デメリットですが
結局のところダンベル、バーベル、マシンなら好みで選んでも問題はありません。
この三つのトレーニング器具なら鍛えられない筋肉はないし決定的な優劣もありません。
器具の特徴、メリット、デメリットを自分の環境や目的に照らし合わすと自ずと答えは出ると思います。